福祉職で働いている方々は、『他人のために役立つことをしたい!』と思われている心優しい方が多いと思っています。
私もそう思い、福祉業界で働いているときがありました。
しかし、実際に福祉の現場で働いているとき、オフの日にも利用者のことをいつも考えていて、無気力状態になりバーンアウトした経験がありました。
今でも人との関わりの中で影響を受けすぎて辛くなったり、相手の気持ちを読みすぎたり、自分よりも他人の気持ちをまず考えることが自然になっていたりする傾向があります。
そのような繊細タイプの私ですが、少しずつ自分の気持ちを大切に生きていけるようになりました。
まずここで伝えたいのは、相手も大切ですが自分も大切であって、『今度はあなたが満たされる番です!』ということです。
今回は、同じような状況になった私が今伝えたいことを書いていきます。
それはあなたの良いところであり、強みでもある!

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これは福祉職時代の上司が私にかけてくれた言葉でした。
今これを読んでいただいている方に、この言葉をそのままお伝えします。
中には、当時の私のように『自分の性格が嫌だから変えたい』と思われているかたもいるかもしれません。
しかし、そのままで大丈夫!
大切なのは、そのままの自分でも無理なく心地良くいられるように、生活や環境を整えることです。そのための方法を3つ挙げます。
自分のタイプを受け入れる
まずはこのような自分のタイプを知り、受け入れることです。
私も繊細で傷つきやすい性格を変えたいと思っていましたが、変えようとすると上手くいかなかった経験がありました。
今は、一見弱みだと思っていることでも強みになると知っており、自分の性格を個性にして生きることを大切にしています。
例えば、繊細な私が書く文章を見て共感してもらえることが多かったり、人の痛みに心から共感することができることも強みとして発信活動を行うことができています。
あなただからこそできることがある
性格を変えることを考えるより、こっちを考える方がわくわくしてきませんか?
そのためにもまずは自分のタイプを受け入れて、そのままでいいと思うことから始めてみましょう。
コミュニケーションが取れる環境を作る
次に、信頼できる人との会話です。
自分が分からなくなっている人は、おそらく自分の考えを発する機会が少なくなっており、利用者の課題などを1人で抱え込んでる場合が多いかもしれません。
私も当時は相談したくても、『上司は今忙しそうだな…』など相手のことを考え過ぎたりして、なかなか相談できない状況を自ら作り出していたこともありました。
また、信頼していた先輩が産休で抜けてしまい、気が付いたら相談をあまりせずに1人で抱え込んでいました。
最終的には上司に当時の悩みを相談したところ、上記の『これはあなたの強みだよ』などの言葉を聞くことができ、相談できて良かったなと思っています。
まずは信頼できる人に考えや想いを話してみることで心が軽くなることもあります。
相談が満足にできていない状況の人は、日ごろからのコミュニケーションが少なくなっているかもしれません。
これは福祉業界だけではなく全てに当てはまりますが、人の内々に抱える想いはコミュニケーションを取らないとなかなか見えないことが多いです。
特にほう・れん・そう(報告・連絡・相談)が大切な福祉分野は、一緒に働く上司や環境は何より大切になってきます。
積極的に、自分の考えを伝える機会を設けることで、コミュニケーション不足は解消されるでしょう。
心地良い集めをする
そのままの自分でも無理なく心地良くいられるように、自分のタイプを受け入れて、コミュニケーションが取りやすい環境を整えてから次に大切なことは、”心地良い集め”です。
- あなたにとって心地良いものは何なのか
- 誰といると心地良いのか
- 無理しないようにするためには何が必要なのか
をぜひ考えてみてください。
その逆もセットで考えてみても良いかもしれません。
例えば私の例を挙げると、
- 気を遣わない人と働きたい
- 自分のタイプに合った仕事をしたい
- オフィスに居ると心地よくないのでオフィス以外で働きたい
- 昼ごはんはコンビニ弁当などで済ませたくない
- 板挟みされると辛い
などを考えていました。
このように何が心地良いのか、何が心地良くないのかをざっくりで大丈夫なので、この機会に知ってみましょう。
以下からの項目にも”心地良い集め”のヒントがあるかも。
一度立ち止まり、自分の本心と繋がる時間を取る

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他人優先で生きてきたあなたは、最初は自分の心が何を求めているのか、何がしたいのかと分からないこともあるでしょう。
しかしまずは『自分のことに目を向けてもっと大切にしよう』という意識するだけで状況が変わることもあります。
『本当にやりたいことは?』と自分に投げかける
やりたいこと=大きなことと思うかもしれませんが、
- 『今日のランチは何を食べようかな』
- 『コンビニで何のお菓子を買おうかな』
- 『ゆっくり浴槽に浸かりたい』
- 『お茶をゆっくり飲みたい』
など、小さなことでも大丈夫。
大切なのは自分の『〜したい』という声を聞き、自ら選んでやることです。
心が喜ぶことをする
上記のやりたいことを自分に聞いてみて浮かんできたことを、多忙な方でも1日に5分〜10分でもいいのでやってみましょう。
自分が心地よくなり、『楽しいな』『満たされてるな』『あー幸せだな。』と思う時間を少しずつ取ってみてください。
心がぽかぽかしてくることを感じることができるでしょう。
やりたいことがわからないとき
いざ、自分を満たすぞ!と思っても、『何がやりたいかが分からない…』というときありますよね。
そのようなときでも大丈夫です。
今だと発達しているSNSや本、映画やドラマの中からでも、
- ちょっと楽しそうだな
- ちょっと興味あるな
- あっこれ(この人)いいな!
という気持ちを大切にしてみてください。
私もやりたいことが分からないとき、たまたまYouTubeでストリートピアノの動画を観て、『この曲私もピアノで弾きたい』という、新たなやりたいことが見つかったことがあります。
それでも分からない場合は、過去にやって楽しかったことなどを思い出してみると見つかるかもしれません。
環境を離れる選択肢もある

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人対人だからこそ、人に疲れることもありますよね。
また、職場環境が良くない(改善しない)、自分の性格タイプには合っていない、体調を崩しているなどあれば、『その環境から離れる』という選択肢もあります。
そのための方法を3つ紹介します。
休養する
もし心身共の疲労を感じているときは、暫く利用者やその環境から離れて、休養するサインかもしれません。
そこで、今すぐ退職することに抵抗がある方は、まずは休職することも1つの手段。
休養している間はとにかく自分の心が求めていることをやりながらゆったりと過ごすことが良いでしょう。
私は休職はしませんでしたが、4日間ほどお休みをもらいセブ島へ旅行しました。
環境から離れ新たな価値観をセブで見ることができ、とてもリフレッシュされたことを覚えています。
部署異動
福祉の分野で言えば、高齢者分野、障がい者分野、児童福祉分野などさまざまな部署や業務内容があります。
また支援方法も直接支援・間接支援などあるので、上司に相談して自分に合っていそうな部署に異動をしてみることも1つです。
退職も1つの方法
私自身も行った方法で、退職して福祉業界を離れ、別の業界へ転職しました。
退職してから自分といざ向き合おうとしても、『何がやりたいのか分からない』という状態が続いてましたが、休養し体調が元通りに戻ってから転職セミナーやイベントなどに足を運ぶことで、やりたいことが見つかり、次の道が開けました。
辞めることは何かを始めることよりも勇気がいる行動でしたが、思い切ってその環境から離れてみることでまた新しい扉が開けることが分かりました。
まとめ

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いかがでしたでしょうか?
福祉職では相手のことを大切にしたケアはもちろん大切ですが、自分という人間があるからこそ人のケアができるのです。
そのため相手も大切ですがやっぱり自分も大切です。
ぜひ日頃から自分自身と向き合う時間を取り、心の声を聞いてみてくださいね。
そして今のあなたのままで、心地良く生きていけるように整えることも自分のケアの1つ。
上記に挙げた方法を、自分ケアの手段として使ってみてくださいね。
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