皆様は「オーペア」という留学制度をご存知でしょうか?
ほとんどの方が聞いたことのない言葉だと思います。
私自身も、大学でたまたまパンフレットを見かけるまでは見たことも聞いたこともない言葉でした。
日本ではまだ馴染みがないですが、実は知らなきゃもったいないくらいに魅力的な留学制度なのです。
特に子供好きな方には、心の底からおすすめしたい!
今回はそんな「オーペア」の魅力を、実際に経験した私が皆様にお伝えします!
オーペアとは?
オーペアとは、海外の家庭でベビーシッターとしてホームステイをしながら語学を学ぶ留学制度のこと。
ちなみに写真の可愛いキッズ2人は、私が当時お世話していた1歳と5歳の男の子♡
子供が大好きな私にとっては最高の制度でした。
働きながらの滞在になるため、ビザはワーキングホリデービザになります。
また働く対価として、食事や生活費はその家庭が負担してくれるというシステム。
つまり留学にかかる費用は、航空券代とワーホリビザ、現地での娯楽費のみ!
もちろん別で語学学校や習い事などに通う場合は、別途費用がかかりますが。
労働時間によってはお給料が支払われることもあるため、通常の語学留学に比べると物凄くお得な留学と言えます。
また、オーペアは労働時間によって「オーペア」と「デミペア」の2種類に分けられます。
どちらを利用するにせよ、まずは行きたい国を絞り、エージェント(仲介業者)を探して申し込みをすると、その後のサポートは全て日本語で対応してくれるので安心。
記事の最後、まとめのところにいくつかのエージェントを載せておきますので気になる方はご覧ください!
それでは早速、オーペア・デミペアについて詳しく説明していきます。
オーペア
オーペアの労働時間は週に約30時間〜40時間。
1日6時間〜8時間で基本的に土日はフリータイムとなります。
オーペアの場合、基本的に6ヶ月〜1年の滞在が求められますので長期留学を考えている方におすすめ。
デミペア
長時間働くのはちょっと…という方におすすめなのがデミペアです。
週に約18時間〜20時間の勤務となりますので、1日に約4時間、月曜日から金曜日までの週5日間というようなスケジュールになり、自分の時間も多く持てるのが特徴。
また2週間〜滞在することができますので、短期留学やその後別の仕事を考えている方におすすめ。
オーペアの仕事内容ってどんな感じ?
2種類に分けられるオーペアですが、大まかな仕事内容は同じ。
家族構成や家庭のルールなどによって細かいところが変わってきますが、まずは基本的なお仕事をご紹介します!
子供たちの世話
お仕事の大半が、子供たちの身の回りのお世話となります。
- 遊び
- 送迎
- 食事(またはミルク)
- お風呂・トイレの世話(またはオムツ替え)
- 寝かしつけ
など、その日その日でホストマザーに頼まれたことを行います。
海外は車移動が多いため国際免許を取っておくと便利!
子供の送迎や、休日のおでかけに車が使えます。
家事
これもまた、何をどこまでやるかは家庭によりけりですが掃除や洗濯は基本的にどの家庭でもやらなければならないこと。
- 掃除
- 洗濯
- 料理
- ペットの世話
など家事にも様々ありますね。
基本的に海外のおうちは大きいので、その分掃除も大変なのは当然なのですが、中でも大変なのはプールがついている家。
パースでは、プール付きの家は珍しくありません。
ですので、プール付きの家で働くことになった友人は、炎天下の中週に1〜2度プール掃除をしていました。
幸い私の家にはありませんでしたが、それでもやはり家もお庭も大きいので掃除は大変。
料理に関しては、可能な人はお願いされるケースが多いですが、盛り付けだけお願いね〜というような簡単なお手伝いで済む家もあります。
たまに日本料理を作ってあげるととても喜ばれるので、お好み焼きやラーメン、しゃぶしゃぶなど何か1つでも振る舞えるようにしておくといいかもしれません。
それから、ペットのいるおうちはペットのお世話も仕事に含まれる場合があります。
動物アレルギーや苦手な方は、事前にエージェントに知らせておきましよう。
オーペアのお給料は?
出典:Unsplash
続いて気になるお給料事情について。
オーペアの場合
1週間で200〜300ドル程度。
日本円に換算すると、約16,000〜24,000円ほど。
前にも述べたように、3食分は家族が負担してくれているのでお給料は娯楽費として自由に使えます。
オーストラリアの物価は高いですが、それでも貯金にお金が回せるくらい十分なお給料と言えます。
デミペアの場合
デミペアの場合、基本的にお給料はありません。
家庭や仕事内容によっては、お小遣いをくれるところもありますが。
私はこのデミペアでの滞在でしたが、近くの日本食レストランや単発で他の家のシッターとして働いていたため、日本で換金したお小遣いと現地でのアルバイト代で十分満足な生活ができていました。
週末に友達と旅行に行けるくらいです。
もちろんオーペアと同じく3食はついていますのでご安心を。
その他アルバイト
日本食レストラン(通称ジャパレス)や、他の家での単発ベビーシッター、またホームクリーニング、幼稚園での日本語教師アシスタントなど、日本人でも雇ってくれるところはたくさんあります。
オーストラリアは日本に比べて時給が高く、平均は1500円〜1800円ほど。
私も子供たちを寝かしつけたあと、時給1800円のジャパレスや日給制の単発シッターとしてアルバイトしていました。
海外で働く経験は貴重なので、お金を稼ぐこと以上に価値のあることだと思います。
1日のスケジュールは?
出典:Unsplash
1日のスケジュールは家庭によって大きく異なるため、あくまで一例ではありますがこんな感じです!
オーペアの場合
時間 | 仕事内容 |
7:00 | 起床、子供たちの幼稚園・学校の準備など |
8:30 | 幼稚園に送る |
9:00-11:00 | 掃除、洗濯、おつかいなど |
11:00-14:00 | フリータイム(英会話教室や、アルバイト、昼寝など) |
14:00 | 幼稚園お迎え |
14:00-16:00 | 遊び(公園、ビーチ、室内など)、おやつ |
16:00-17:00 | 夕食準備 |
17:00-18:00 | 夕食 |
18:00-20:00 | お風呂、宿題、身支度など |
20:00-20:30 | 寝かしつけ |
20:30-23:00 | フリータイム |
23:00 | 就寝 |
なかなかタイトなスケジュールですが、どんどん働きたい人にはもってこいです。
子供と過ごす時間が多いので、子供好きでないときついかもしれません。
デミペアの場合
時間 | 仕事内容 |
8:00 | 起床 |
8:00-15:00 | フリータイム(友人とランチ、英会話教室、その他) |
15:00 | 幼稚園お迎え |
15:00-16:00 | 遊び(公園、ビーチ、室内など)、おやつ |
16:00-17:00 | 夕食準備、掃除、洗濯 |
17:00-18:00 | 夕食、入浴 |
18:00-18:30 | 寝かしつけ |
18:30-23:00 | フリータイム |
23:00 | 就寝 |
こちらはかなり自分の時間が自由に持てますが、自由な時間に何も予定がないとかなり退屈になってしまいます。
自分なりにアルバイトや英会話教室、友達との時間などアクティブに動き回りたい人にはぴったりな生活。
留学ではなくオーペアを選ぶメリット
働きながら語学を学ぶという特殊な留学の方法であることはおわかりいただけたかと思いますが、オーペアを選ぶメリットはどのようなところにあるのでしょうか。
個人的に感じたメリットをいくつかお伝えします。
費用が抑えられる
なんといってもこれが1番大きなメリット。
留学は学校やホームステイの費用が数十万〜数百万単位でかかりますが、オーペアは最低限、航空券代とビザ代があれば渡航できます。
冒頭で、英会話スクールに通う場合は別途自己負担になると述べましたが、嬉しいことにオーストラリアには教会や地域の施設などで行われている無料英会話コミュニティが多くあるんです!(他の国にもあるのかもしれませんが)
ですので私は、あえて英会話スクールには通わず、週4日ほど近くの教会に通って英語の勉強をしていました。
現地に住む日本人を含め、様々な人々との出会いもありとても楽しかったのでおすすめです。
こんな感じで食費も学費も無料の生活だったので、出費は週末の娯楽費くらいで済んでいました。
子供の英語は勉強しやすい
日本人の子供を思い浮かべてみるとわかると思うのですが、子供って難しい言葉がわからない分、すごく簡単な言葉で話しますよね?
それと同じで、すごく簡単かつ基本的な英語で話してくれるので大人の英語よりも聞き取りやすいんです。
1〜3歳くらいだと、そもそも喋り始めて間もないので余計に理解できないこともありますが(笑)
上級者には物足りないかもしれませんが、日常会話程度のレベルの人にとってはリスニングのいいトレーニングになると思います。
お互いにとってメリットのある関係
通常のホームステイだと、受け入れる側と受け入れてもらう側というgive and takeの関係になりますが、オーペアでは受け入れる代わりに仕事をしてもらうというgive and giveの関係で過ごすことができます。
このお互いにメリットのある対等な関係がとても心地よかったため、メリットのひとつだと考えました。
“子育て”を通して文化の違いを体感できる
海外の子育てに触れる機会ってなかなかないですよね。
ですがオーペアはベビーシッターですので、大いに被れる機会があります。
そしてその子育てを通して見える、日本との文化の違いがとっっっっても面白いんです!
毎日が刺激と学びの宝庫!!
例えば、私のおうちでは子供たちにはお風呂の湯船の中でご飯を食べさせていました(笑)
理由は単純で、こぼして汚れてもそのまま洗い流せるから、というもの。
斬新ですよね(笑)
礼儀正しさを重んじる日本ではありえない発想ですが、こういうやり方や考え方もあるのか…と勉強になりました。
また、ある友達のおうちでは、子供たちはトイレの水を誰かが大をしたタイミングでしか流してはならない、というルールがあったそうです。
オーストラリアは地形や産業などの様々な理由から水不足となってるため、このようなルールがあったそうですが、これも綺麗好きな日本人からしたらびっくりしますよね。
ひとつひとつ挙げたらキリがないのですが、このような子育てを通じたディープな学びを毎日得られるというのは、普通の語学留学にはないメリットだと感じます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
現在はコロナウイルスの影響で海外渡航が難しい状況になっていますが、自由に行き来できる世界が戻ってきたときに、皆様にとってオーペアが新しい選択肢の1つになってくれていたら嬉しいです。
英語が話せなくてもエージェントがきちんとサポートしてくれるので、自信を持って挑戦してみてください。
私がお世話になったところも含め、いくつかオーペアのエージェントを載せておきますのでご参考までに☆
- GENKI FAMILIES:オーストラリアのパース専門、超アットホームで楽しいエージェント(私はこちらでお世話になりました!)
- オペアジャパニーズコネクション:ヨーロッパを含む7カ国から選べる大きなエージェント
- World Au Pair in JAPAN:アメリカ専門、お値段は高いですが手厚く安心なエージェント
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